大阪の春の風物詩
造幣局の桜の通り抜けも本日が最終日となりました。
毎年人で溢れかえっているため、私は今年も行ってません。(行ってないんかい)
人混みを好きになれない私は週末、
この桜の通り抜けの対岸に位置する 藤田美術館 に行ってきました。
ずっと行きたいと思っていた美術館ですが、ナント。
その日が最初で最後のご対面となりました。。
藤田美術館とは
明治時代に活躍した、実業家 藤田傳三郎。
と、その息子達が収集した東洋古美術を所蔵。
明治時代から大正初期に建てられた藤田家の邸宅で
昭和20年の大阪大空襲でそのほとんどは焼失。
幸いにも免れたのが、蔵や庭園の多宝塔。
藤田家の願いから、昭和29年に美術館として開館。
その蔵を転用した展示室や、国内最古の鉄骨造りの収蔵庫、庭園の多宝塔は現在も現役。
といった背景があり。。
建物の老朽化対策のため、全面的な建て替えをするそうなのです。
先週末が最後に会える又とない機会でした。
あいにくの曇り空でしたが、それがまたその背景にぴったりな気がしました。
邸宅の裏門らしき門をくぐり、小道を歩く。
なんとも可愛らしい照明がうっすら光を放つ玄関がお出迎え。
窓から気持ちの良い空気が流れる学校のような廊下を進みます。
美術品を守るためなのでしょうか、窓の格子は頑丈なコンクリートです。
美しいお庭がちらり。
この薄暗さにうっとりとさせられる落ち着いた空気が流れる展示室。
窓の内側の重厚な扉?にかわいいマークを発見。
思わずアップでハイチーズ。
そして、ロッカールームのような棚がズラッと。
地上3階・床下1階に渡る、藤田家が収集してきた大事な美術品を守ってきた収蔵庫。
現存では国内最古のコンクリート造の建物で、内装は建築当時のままだとか。
(そう言われると)大切なものを守り抜いてきた空気が流れて(いるような気がしました)いました。
そしてそして、外のお庭も美しく、静寂なお茶室。
どーんと多宝塔。
お金持ちのすることはすごいなぁ。
塔まで取り寄せられるなんて。。
さらに一般人である私たちにもその素晴らしさをおすそ分け(公開)してくださる。
藤田家一族に尊敬の眼差し。
100年以上の月日を越えてきた建物を取り壊すなんてもったいないと思う反面、老朽化は致し方ないことで。
いつまでも残すことはとても難しいことなんだなと。
いつまでもないから価値があるのかなとも。
そんなことを感じた週末でした。